週刊文春 2023年12月22日
エホバの証人“元2世信者”30代女性が実名顔出しで明かした
《教団関係者による性加害の実態》
全世界に860万人以上、国内で20万人以上の信者を擁するキリスト教系新宗教「ものみの塔聖書冊子協会」、通称「エホバの証人」。
そんな「エホバの証人」の元2世信者らから成る「JW(Jehovah's Witnesses=「エホバの証人」)児童虐待被害アーカイブ」が信者と元信者に行ったアンケート調査を公表したのは、今年11月28日のことだった。
団体によればアンケート調査は7月以降にSNSを通じて実施。「信者からの性暴力」、「自身の性経験を告白するよう強要された」、「集会や出版物で性的な表現を見聞きさせられた」の3分野で被害申告をまとめた。うち被害を訴える男女11人とは公認心理師が面接調査も行った。
218件の性的虐待の被害が判明
公表されたアンケートによれば、159人が218件の性的虐待の被害を受けていたことが明らかになった。団体は公表日に、教団への早急な対応を求める要望書をこども家庭庁などに提出した。
これを受けて岸田文雄首相も反応した。11月22日の衆院予算委員会で「宗教の信仰といった背景があったとしても、決して許されるものではない」と述べ、統一教会同様、宗教を笠に着た悪質な行為であると指弾した。
実は、「週刊文春」編集部には、かねてからエホバの証人の2世信者から教団の内実に関する情報提供が寄せられていた。
今回、改めて「週刊文春」は複数の元信者や関係者らに話を聞いた。複数の証言から浮かび上がってきたのは、これまで隠されてきたエホバの証人の実態だった。
彼らが訴える“被害”の中でも、特に目立つのが、教団関係者からの性的加害だ。
かつてエホバの信者だった中島みきさん(30代)は、3歳の時に母が入信。自身も4歳頃に野外奉仕と呼ばれる伝道活動に毎日のように連れて行かれ、9歳くらいからは「伝道者」という教団内の立場になったという。
そんな中島さんが性被害に遭ったのは9歳の時だった。
「胸のあたりに肘をツンツンと押し当てて…」
「同じ地域に7、8歳上の男性の信者がいて、私は彼を実の家族のように慕っていました。お兄さんのようであり、お父さんの代わりのようでもあり。よく遊んでくれましたし、我が家に家庭教師としても来てくれました」
エホバの証人は男女関係には極めて厳しい制限を課す。未婚の男女が肉体関係になる「婚前交渉」は禁止されており、信者以外との恋愛も許されない。だが、年長の信者は信じられない行動をとる。
「私の胸のあたりに肘をツンツンと押し当ててきました。9歳頃でも、胸を触られることがどういうことかわかっていました。慕っていたお兄さんにそのようなことをされて、すごくショックだったのを覚えています」。中島さんは信者時代、こうした被害を訴えることはできなかった。
エホバの証人日本支部広報部門に中島さんの被害や性虐待についての見解を問うと「エホバの証人は性的虐待を重大な罪と見ています」とし、主に次のような回答があった。
「信ぴょう性が確認されていない事例についてコメントすることはありませんが、エホバの証人の会衆の長老たち(地元のグループの世話役)は、児童虐待に関する訴えや報告を聞いた場合、児童相談所への通報を行います」
元信者の証言から徐々に明らかになるエホバの闇。だが、被害はこれだけではなかった。「 週刊文春電子版 」では、「真相追及キャンペーン エホバの証人の闇」と題する連載を配信する。中島さんの告白のより詳しい内容のほか、元信者や関係者の証言から明らかになったエホバの証人の実態を詳しく報じる予定だ。
「週刊文春」では、「エホバの証人」について情報を募集しています。文春リークスまで情報をお寄せください。
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(「週刊文春」編集部/週刊文春)